カテゴリ:日本語教育( 2 )

子供達の日本語、そして、フランス語 -その2-

私が退院してきたら、家の中が、フランス語圏になっていた、我が家。

本気で対策を練ろうと、考えても、新生児がいては、なかなかコトが進まず。

やっと、動けたのは、お姉ちゃん達が夏休みに入ってから。 りんりんもその頃には、まるまるとして、私も少し、余裕が出てきていました。

まず、私とは、日本語で話すことを お姉ちゃん二人と再確認。 彼女達が二人で話している時も、「日本語!日本語!」と、やかましく言ってみました。 (いつも 言ってるんですけど。)
でも、もう完全に 遊ぶ時(=リラックスしている時。みたい。)の言語は、フランス語になっている二人。 なかなか、一筋縄では、いきません。 でも、この時、日本在住。 外へ行けば、テレビを点ければ、日本語が聞こえる。 ラッキーでした。 それでも、見せるテレビの番組は、どうしても、選んでしまう私。 テレビには、頼れません。

そして、やり始めたのは、漢字かな交じり絵本の読み聞かせ
登龍館から出ている本を取り寄せました。

「ああ、読み聞かせかあ!」 と、言われるかもしれないのですが、、、。
私の希望は、やはり、日本語で普通に会話ができて、本も読める子に育って欲しい。 それに、語彙を増やすには、やはり、読書です。 外国語を習っても、日常会話が一通りできるようになってから、それ以上の段階まで上達するには、”読む”しか、ありません! (フランス語であまり本を読まない私が言うのも何ですが、、、。←だから、最近、フランス語の語彙が増えてません。反省。)

そして、欧米語は、基本的にアルファベット26文字でできていますから、アルファベットさえ、読めれば、小学1年生でも、経済新聞が読めてしまう。 意味は、わからなくても、だいたい、発音は わかる訳です。 その気になれば、辞書も引けます。

でも、日本語は、どんなに簡単なものでも、新聞を読もうとしたら、最低、漢字2千字くらいは、できないといけません。
語彙を増やすのに、とても良い、知識の宝庫の本。 ですが、日本語では、一人で読めるようになるまでのハードルが高すぎて、なかなか難しい。

本が読めれば、日本語で本を一人で読んで楽しめれば、どんな国に行っても、日本語を忘れることはない、と、思うのです。

そして、楽しまないと、子供達は、覚えてくれませんから、やはり、子供の好きな事。って、、、。たいていの子は、本を読んでもらうの、好きですよね。
たぶん、漢字は書けなくても、だいたい読めれば 何とかなるのじゃないか、と。 そう言いつつも、日本語力キープの為に、我が家では、公文も子供にさせています。 そうなると、当然、書かせてもいるわけですが。 これは、どちらかと言うと、私自身のモチベーションを長持ちさせるための意味合いも濃いです。 何か、きっかけがないと、気の長い話なので、持ちません。
 子供は、覚えるのも早いですが、忘れるのも早い。 毎日、3歩進んで、2歩下がる、の繰り返し。 それでも、1歩でも進んでいれば、よしとしよう! と。

そこで見つけた、登龍館の漢字かな交じり絵本ですが、これは、石井勲先生が、「幼児には、漢字の方がかなよりも やさしい。」と、言う事に気付かれて、脳の発達段階の事を考えても、幼児期に漢字を教えた方が、ラクに覚えると 実践され、できた絵本です。

実際、石井先生の言われているように、子供に、”九、鳥、鳩” や、”虫、義、蟻”なんかの漢字を見せると、難しい漢字の方から覚えていきました。 特徴が多い”絵”の方が、印象に残り易いらしい。(お宅でやってみて下さい。本当に、ややこしい漢字の方が覚えますから、子供は。あ、でも、読みだけですよ。 書くのじゃないです。) これが、結構、面白くて、じゃあ、漢字入りの絵本の読み聞かせ、やってみよう! と、読書のダイヤル指導も受けました。
f0115322_10364462.jpg         
こんな絵本です。 漢字カードもセットで購入。 定期的に漢字を読みながら見せます。 本当は、手作りするべきだったのかも、、。 でも、あの頃そんな時間的余裕は ありませんでした。





中は、こんな感じ。→f0115322_10574167.jpg



読書指導の先生のアドヴァイスで、当初、予定していなかった、末娘のりんりんにもお姉ちゃん達と一緒に読み聞かせました。

これで、そして、その後、りんりんは、一人で本を読み始めたら、、、凄かったのですが、、、そんなことは! なく。 末娘の方がどうなるかは、まだまだ わかりません。

ですが、毎日の読み聞かせで、また、1冊目の”大工と鬼六”の本を 娘達がすっかり気に入ったのもあり、7月が終わるころには、(フランスの学校の夏休みは、7,8月、ほとんど丸々2ヶ月です。)私が日本語で話しかければ、返事は、日本語でしてくれるくらいに 日本語は戻りました。 一安心。 でした。 夏休みで、学校がなく、一日のうちにフランス語に触れる時間が減ったからもあるとは、思いますが。 当時は、日本に住んでいましたし。

ダイヤル指導の先生から伺ったのですが、記憶の方法が、脳の発達の段階で、10歳前後までの機械的銘記法(いわゆる、丸暗記。)と、それ以降の論理的銘記法(何かと関連付けて覚えたりする事)に変わってくるそうです。 漢字の読みは、幼児期に結構、簡単に頭に入ってしまう事らしく、この時、漢字の成り立ちなんかを説明しておくと、だんだん、字ズラで、意味がわかるようになるらしい。 え~そうだったのか? じゃあ、もう、うちは、手遅れ??? と、焦ったりもしましたが、兎に角、夏休み中は、続けました。 やはり、長女の方は、機械的→論理的に、変わる途中の臨界期の年齢と言う事もあり、字をイメージで覚えられないときは、一人で、「これは、虫へんだから、、、、、何かの虫だ!」とか、考えて推理していたりして、親としても 観察していて面白かった。

夏休みが終わって、また、学校が始まると、学校の宿題だとか、テストだとか、お稽古事、で時間をとられ、娘達のフランス語を話す時間が 再び、ドーン! と、増えました。 毎日、「ママが日本語で話しかけたら、日本語で話してよ!」と、言う日々に戻るのですが、この時、心から、「一進一退でも 良いから、気長に、諦めず、やって行こう。」と、思いました。

実は今も、読み聞かせに時間を取れる日は、そんなにないので、反省、自分を発起させる為にこの記事を書いたのです。 フランスに住んでいる今は、もっと必要な事だし。
 
こんなに、色々悩まなくても、リラックス(! これが、一番です。リラックスしたお母さん。理想!)して、自然に子供達の二ヶ国語教育をされているお母さんもたくさん、おられます。 また、親御さんが 特別な事をしなくても、一人で、どんどん学んでいくお子さんも。
だから、私なんかが、焦るのですが、焦っても、私とウチの娘達の性格や性質が変わるわけでなし。
 取り合えず、細々と続けるしかない、と、出来る範囲で日本語に触れさせつつ、次の日本行きのお休みを心待ちにしているのです! 実際、日本の従姉妹達と遊ばせるのが、一番、効果的なんですもの。 従姉妹達とたくさん遊んだ、お休みのあと、娘達が数日間、バリバリの大阪弁を話すのも、母の楽しみで。

長い、長いお話におつきあい下さった方、ありがとうございました。 バイリンガルになる、魔法の方法についてのお話を待ってらした方(いらっしゃるのかな?)、ごめんなさい。 私は、魔法の杖は、ありません。 

ただ、読み聞かせについては、何歳になっても、子供が喜んでいるのであれば、文字が読める子、まだ、読めない子に関係なく、してあげるのが良いようです。 別にバイリンガルに育てるのでなくても、色んなことの土台になる、言語能力を育むのに、とても役に立つから。
 次女のクラスの飛び級してきた子(フランスの小学校は、飛び級も落第もあります。)のお母さんもおっしゃってました。 このお友達、妹さんも飛び級していて、姉妹揃って、飛び級したクラスでも、トップクラスの成績。 お母さんは、皆から、「どうやって、育てたの??!」と聞かれるそうで。(私も聞いたけど。)
お母さん曰く、 「何だか、皆、私がすごい、教育ママと思ってるみたいなんで、自分でも良く考えてみたんだけど、6ヶ月くらいの時から、毎晩、二人に読み聞かせしている以外、コレと言って、何にもしてないのよね。」

う~ん。 やっぱり、読み聞かせかあ~。 (って、それだけが要因では、ないと思うけど。)

でも、読み聞かせも、どこのお母さんだって、した方が良いって、知ってますよね。
だけど、いつもいつも できない。 全部、お母さんの責任になっちゃうと 荷が重いなあ。 
取り合えず、できる範囲で やって行きましょう! と言う事に収まるのでした。

<オマケ>
f0115322_2125514.jpg ←先週、久々に娘達に漢字を見せて、読んで見せていました。 手、足の体の部位から、”お尻”の話に、、。 すると、(子供って、こういう話、大好きですよね。)大喜びしたお姉ちゃんが、
「お尻の漢字は、きっと、こんな風にできたんだよ~!」と、成り立ちを推理して、書いて(描いて)おりました。 たぶん、これとは、全然、違うと思うのですが、(調べてみましたが、わかりません。どなたか、ご存知でしたら、教えてください!)私としては、「漢字に興味、持ってるんだ!」と、嬉しくなった次第です。

また、機会がありましたら、その後のお話もいたしますね。

ほんと~に、ここまで お付き合い下さった方、ありがとうございました!
 
 
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by cheris_1et3 | 2006-12-18 10:33 | 日本語教育

子供達の日本語、そして、フランス語 -その1-

今日は、真面目な話でございます。

娘達の日本語について。

よく、言われるんですが、
「パパは、フランス人で、ママは、日本人。 フランス語も日本語もペラペラよね~。 日仏のバイリンガルね!」
いや~、そんなあ、、、、、。 あのう、、、。

そ、そんな、簡単なものじゃあ、ござりましぇんっ!!
と、ここで、声を大にして、言う。

これは、きっと、他の海外で子育てをされてるお母さん達、国際結婚組、みなさん、思ってらっしゃるかと。 (って、ウチだけ? だったら、どーしよ? まあ、それでも話を続けます。)

長女が生まれた当時は、「私が日本語で、パパがフランス語で話しかければ、大丈夫!」と、思っていました。 そして、まあ、小さい頃は、それで良かった。 実際、上の娘達は、私と家にいて、パパは、しょっちゅう出張で週末しか、子供達と会えなかった(週末さえ、居ない時もあった!)ので、フランスに住みながら、私と日本語で話してばかり。 もう、日本語しか、話さない子供でした。 
一応、フランスに住んでいたので、家を一歩出ると、フランス語が聞こえる。 父方のおじいちゃん、おばあちゃんは、フランス語しか話さない、それで、フランス語を理解は、していたのですが。 でも、口から出るのは、日本語ばかり。
長女の幼稚園入園が近くなって、小児科の先生に相談しました。 

「ウチの娘、フランス語は、わかっているんですが、日本語しか、話さないんです。」

この先生は、パリの小児専門病院の小児科医だったので、色々な組み合わせの国際結婚の家族、そして、その子供達を知ってらした。
 
それで、先生が言われたのは、

「心配しなくていいですよ。 このまま、お母さんは、子供達と日本語で話し続けて下さい。 バイリンガルの子は、言葉の出るのが遅くなったりする事もあるけど、子供達の頭の中で、きちんと二つの言葉のシステムができあがったら、両方の言葉で話し始めますから。 言葉が遅いとか、フランスにいるのに、フランス語が出ないとかの理由で、今、フランス語だけにしてしまうと、将来、日本語ができなくなるかもしれませんよ。 フランスの学校に行ったら、一日のうち、フランス語に触れる時間の方が、日本語を聞く時間より長くなるんですから、何もしないでいると、フランス語しか話さなくなりますよ。

また、

「お母さんが日本人でしょ。 最初に 日本語を話して当たり前ですよ。 ”母国語”(仏語では、langue maternelle→直訳すると、母の言語→母語)って、言うでしょ? お母さんの言葉のことよ。」 とも。 

そうかあ。 じゃあ、このまま、いこう。 と、深く納得し、ウチでは、日本語のまま暮らしました。
そう。 それで、大丈夫だったんですよね。 小さいうちは。

しかし、学校に通い始めてから、事態は、だんだんと変わり始めます。

幼稚園の始めの頃は、とにかく、長女は 園では話さない子でした。
私達にとって、幸運だった事に、我が家が、二ヶ国語家庭だという事を理解して下さる先生が 長女の年少組の担任だったので、フランス語が出ないのでは? と、心配していた私に、先生は、
「お母さん、大丈夫です。 彼女は、まだ、私とは、話してくれないけれど、私やお友達の言う事は、完全に理解していますから!」 
と 言ってくださり、そのまま、のんびり 待ちました。

待っていると、だんだん、フランス語も出てきて、
「やっぱり、このままで良かったんだ。」 と、納得。

でも、小学校に入る頃から、だんだんと、フランス語が増え、、、、、。

気が付くと、、、

娘達の言葉の中で、フランス語が、勝っている !

「どうしよう?!」
と、遅まきながら、公文を始めました。 
取り合えず、それで様子を見ていました。

が、ある時、私が、末娘の出産、その前に切迫早産で入院、、、。

そして、帰宅すると、

家の中が、フランス語圏! に、なっていた、、。

ああ、困った! と、本気で対策を練ることになった訳です。

- この項、続く。-
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by cheris_1et3 | 2006-12-14 19:16 | 日本語教育